『 My Base Town St.Kusunoki Ring 』

沖縄に住んでいた頃に私が書き上げた(長編)小説の紹介ブログを作ってみました。旧タイトルは「ベースタウンの聖なる時季、もう一度あの頃へ…」「南の島にISOがやって来た~」「赤ちゃんクスノキの婚約指輪」などでした。おそらく未だ日本の小説界には存在しないジャンル設定だと思うのですが…「business & fantasy」という独自ジャンルの世界観で突っ走っております…

基地の島での聖なるクリスマス物語を書いてみました。。

 

ベースタウンの聖なる時季、
もう一度あの頃へ

 
 
 えるねすと
 
 

 
「あらすじ」です。。
 
 
幼少期に大好きだった外人兵相手の娼婦ケイさん

彼女の恋人とされるユエセイ軍の黒人兵モーリスが、いつか必ず迎えに来る日を健気に待つ姿は、幼馴染で親友の玲子と私の眼には、とても幸せそうな一人の女性に映ったものでした。

先進国ヤマト国内にありながら、駐留ユエセイ軍基地が小さな島を占拠しているため「基地の島」とも呼ばれるルキウス本島に生まれ育った私は、高校卒業と同時に留学を決意しました。我が青春時代の大好きな恋人である幸也とのお別かれは、とても辛いものでした… 

幸也と二人でクリスマスの季節、島中の美しいイルミネーションを見て回って「クスノキの家」に巡り会ったことは一生の宝物です。
 
 
 

 
 

留学先のユエセイ合衆国では異文化の嵐に巻き込まれつつも、現地で海外就職を果たすことができました。就職したのはアイソ規格のコンサルティング会社です。

素敵なエリート上司兼婚約者のビルもいて、まさに夢の実現のように思えましたが… 

 

 

同時に「悪夢」も進行していたのです!

 

 

会社が私を特別扱いしたのは、営業戦略上の有望市場が、私の故郷ルキウス本島だったから…

 

冷徹かつ無謀な「故郷営業」のために、故郷の地縁と血縁を裏切ってしまい、父親も私も社会的信用を完全に失墜しました。

 

 

 


 

 

マイベースタウンを失った愚かな小娘は、ルキウス本島を離れ、首都トキオメトロ区の賃貸マンションに籠るしかない状況に陥りました。

 

しかし、冷たい大都会で寂しいクリスマスを迎えることには耐えられそうにありません。幸也と過ごしたクリスマスの深夜ドライブを再現するため、再びルキウス行きの飛行機に乗り込んでしまったのです。

 

秘密裏に行うはずだったベースタウンへの傷心旅行で、図らずも、すっかり変わり果てた姿になっても、健気に恋人モーリスを待ち続けるケイさんの実情を知ることになりました。

 

かつては不良少女グループのリーダー格から、今やゴスペル喫茶の頼れるママに生まれ変わった玲子の「告白」を聞かせてもらうこともできました。
 

 

 


傷心旅行の最大の目的地である「クスノキの家」では、何と!幸也と偶然の再会を果たすことができました。

 

すっかり良き家庭のパパに収まった感のある幸也から、この小さな家には不釣り合いなほど大きなクスノキに宿る「聖なるスピリット」を教えてもらいました。

 

やがて幸也が帰ってから一人、この場所から再生することを誓う私がいました。